どうもどうも。もぐらです。
いきなりですけど、漠然とでも「仕事の作業効率を上げたい!」と思っている人って多いのではないでしょうか。
作業効率を上げることが出来れば単純にこなせる仕事の量が増えたり残業を失くしたりすることが出来ますからね。
僕もブログの更新頻度を上げたりコンテンツの質を上げたり、効率よく作業を進めたいなーと考えています。
で、そんな折に読んだ本が色々と斬新だったので紹介していきましょう。
それがこちら
仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則 完全版
マーク・フォースター ディスカヴァー・トゥエンティワン 2016-10-22
まず言いたいのはね、装丁がオシャレ。いかにも良書っぽい感じがするw
それに実際に読んでみたところ、従来のタイムマネージメントの常識を覆す方法論やマニャーナの法則なるものなど色々と役に立ちそうな部分が多かったので今回はその概要等を説明していくことにしました。
マニャーナの法則とは?
マニャーナという言葉はスペイン語で「明日」という意味があるそうです。
だからマニャーナの法則とは「明日の法則」ということが出来る。
タイトルにあるように仕事に追われ忙しくならないようにするために、やらなければいけないこと・急に入ってきた仕事を明日のスケジュールに組み入れてしまおう、という法則のことをマニャーナの法則と呼びます。そして、この法則の根底にあるのは「明日まで待てないほど緊急な仕事はない」という考え方です。
説明することはホントこれだけで超シンプル。
さらに分かりやすくステップに分けてみると、
ステップ1
今日新たに発生した仕事を集める
ステップ2
仕事を類別する。
※類別する理由は各作業によって仕事の進め方が異なるため。例えば溜まっていたメールを返すのなら翌日にまとめて出来るけど、長期にわたるプロジェクトなら明日まとめて終わらせることが出来ない。ちなみに明日だけで終わらない仕事に関しては仕事を細分化して少しづつ取り掛かるといいそう。
ステップ3
類別した方針に従って翌日まとめて処理する
となる。
とにかく大切なのはその日やる仕事の量を固定させそれ以上作業を増やさないこと。何か緊急の仕事でもない限り、基本的には仕事の量を一定に保って無理のない範囲で仕事を進めていくのがポイントとなります。
また、1日時間を置くことで仕事との心理的な距離が取れて、翌日冷静な気持ちで作業を始められることもメリットとしては大きい。
かくいう僕も感情的(焦ったり、油断したり)になって仕事を片付けようとしたことは幾度となくありますが、大体そういう時って結果的に作業の効率が悪くなるんですよね。
焦ってミスが増えたり、油断して大局観で物事を見れなくなったり、頑張り過ぎて疲弊してしまい後が続かなかったり。
だから仕事と心理的な距離を保つのは良くて、そういう意味でも1日置くというのは効果的だなと思いました。
そして、そんなマニャーナの法則には原則が2つあって、
1、新しく発生した仕事は「明日やる」を基本にする
2、クローズ・リストを使う
という2つの原則があります。1はまぁそのままなので、2を以下で解説。
クローズ・リストを使って作業を計画的に遂行する
クローズ・リストって何だよって話ですが、クローズ・リストとはチェックリストに代表されるような作業量が増えない構造をしたリストのこと。
クローズ・リストの反対はオープン・リストで代表的なものにはTodoリストがあります。
オープン・リストはやることを際限なく増やしてしまいますが、クローズ・リストはTodoリストのようにやるべきことをどんどん追加していくのではなく、やらなければいけないことを絞って(閉ざす)いくイメージです。
じゃあなんでクローズ・リストを使うのがいいのかっていえば、その日決めたタスクのみに集中できるのと、リストが膨らまないのと、タスクの優先順位を決める必要がなくなるから。
要は1日の仕事量を固定させることで、余裕をもって仕事を遂行させることが可能になるというわけです。
クローズ・リストを活用する際のポイントは、リストに記入したタスク以外の仕事は原則受け入れないこと。なので必然的にリスト作成後に入った仕事はその次の日に回すことになります。
クローズ・リストの作り方を超簡単にいうと、その日のうちに自分が必ず終わらせることが出来るタスク・本当にやらなければいけないタスクだけを組み込むということになる。その日決めたタスクをコンスタントにやっていけば当然仕事は片付いていくという具合ですね。
もちろん何でもかんでも仕事を引き受けていたらいつまでも忙しいままですが。
作業効率が悪くなる理由
新しく入った仕事は明日やる。クローズ・リストを使って作業を計画的に進める。
この2点が作業を安定して進めるために大事なポイントだということは上記に書いた通りです。
じゃあ、反対になぜ作業の効率が悪くなるのかって気になると思うのですけど、それには何個か理由があって、
1つには衝動に負ける、2つ目は忙しいだけの仕事をやっている、3つ目は仕事の先送りが起きているからなんだそう。
1はやらなければいけないことがあってもついダラダラしてしまうという衝動。これは分かりやすいですよね。
学生なら宿題や課題があるのにテレビやスマホをいじってしまう感じです。
2はやらなくても困らない仕事にばかり着手してしまっているパターン。その仕事は本当に今やらなければいけないのか?目標に適っているのか?が見えていない場合に起こりやすいです。
本当は課題をしなくてはいけないのに他の作業を優先的に進めているといった感じ。
3は何かしらの心的負荷がかかってしまっている場合に起こりがちなこと。
例えば計画通りに作業が進まないことで気が滅入ってやる気をなくしてしまい、やらなければいけないことを先延ばしにしてしまったりみたいな。
という3つがタイムマネージメントの天敵。細かく見ていけばもっと理由はあるでしょうが、作業の効率を悪くしているのは大体この3つが原因となる場合が多いらしい。
個人的にはどれも心当たりがあり過ぎて辛いですねw
そのせいで作業がいつまで経っても終わらなかったんだなーと思いました。
作業のシステム化が重要なポイントとなる
作業効率が悪くなる要因は色々とありますが、その問題をクリアするためには作業をシステム化するといいみたいです。
ちなみに作業が遅れたりするとよく、「気合いで終わらせる!」と根性論でどうにかしようとする人がいますがそれはあまりお勧めできません。
己の意志の力を信じるくらいなら習慣化やシステム化に頼った方がよくて、要は意志って長続きしにくいんですよね。その瞬間は何とかなったとしても長期的に意志を保ち続けるのは多分無理w
ダイエットしようと決意した人が何回も挫折するという聞き馴染みのある話を例に取るまでもなく、人間の意志はそれくらい弱いのです。だから習慣やシステムに頼った方が断然賢い。
そのために本書では、システム化のポイントとして7つの原則が掲げられています。
1、「明確なビジョン」が存在している
「オレはこうなりたいんだ!」とビジョンを明確にするだけではなく、その実現に向けてリソースを割ける状態にする。「それを実現するには今日はこれをやって、あしたはこえをやって」みたいに具体的なイメージなり手段なりを持つとよし。
ビジョンを明確にするためには「何をするかではなく何をしないか」をリストアップしていくと本当のビジョンが見つけやすくなるそう。
2、「一時に集中」する
マルチタスク的にあれもやってこれもやってとするのではなく、シングルタスク的に一つのことを確実に終わらせていくようにすると、集中力も維持されて仕事の効率もよくなっていくでしょう。
つまり、あれもしようこれもしようと考えるのをやめて、あれをしようを1つずづ潰していくような感じ。
3、「少しづつ頻繁に」行う
この原則を言い換えるなら「毎日コツコツとやっていく」ということになります。毎日コツコツやっていく結果、PDCAを回しやすくなったり、経験から得た知識を貯蓄させていくことが可能となる。
特に長期的なプロジェクトで効果を発揮しやすいそう。
4、「リミット」を設ける
仕事が出来ないと悩んでいる人は自分が出来る以上の仕事を引き受けていたりする。同様に進路が決まらないと悩んでいる人も多すぎる選択肢の中から選ぼうとするから進めべき道が決まらない。
そこで制限をかけてみることで、未来の選択肢は減るものの、目標に制限がなく曖昧な人生よりも豊かな暮らしが出来るようになります。
5、「クローズ・リスト」を使う
前述したようにクローズ・リストを使って効率を上げる。
6、突発の仕事を減らす
職種によっては難しいかもしれませんが、突発的に入ってくる仕事を減らしていくといい。
7、コミットメントと興味を区別する
例えば、開業したばかりの飲食店をチェーン展開していきたい(興味)という夢を持っている人がいて、それに加え同時に飲食店以外で新規事業を起ち上げたい(興味)と考えていたり、株式投資も始めたい(興味)と考えていた場合は、そのどれにもコミットメント出来ていないということになります。
じゃなくて、チェーン展開するならまずは展開するためにはどうすればいいかを考えたり力を注いだりしてコミットメントしようよって話です。興味の対象が広がり過ぎて焦点を絞り切れていないと、中途半端な結果に終わりやすいということ。
以上の7つの原則を駆使して機能するシステムを築き上げることが、仕事の先送りや忙しい仕事に追われない仕事術の極意です。
まとめ
というわけで以上がマニャーナの法則を使って作業効率を上げる方法でした。
もしかするとマニャーナの法則を知らないまま自然と使っていたという方がいるかもしれませんが(僕がそうだったので)、この概念を知ってシステマティックに使いこなすことで、より効果的に仕事を遂行できるんじゃないかなーと思います。
本書を読んでみた正直な感想としては、従来のタイムマネージメントにはない発想・方法ではあるものの使える場面や人が若干限定的なような気がしました。
さすがにすべての人に当てはめて使える方法(そんなものは元々ないだろうけど)ではないと思うのですが、カチッとハマれば爆発的に作業効率を上げられるんじゃないかなーと。
興味があるという方は試してみるといいかもしれません。
以上。