どうも、もぐらです。
前回はメタ認知のメカニズムやその可能性など、基本的なことについて書きました。
今回はそこからさらに発展させて、メタ認知能力・俯瞰力が高い人の特徴を挙げていきましょう。
メタ認知の基本的なことを知りたい方はこちらをご覧あれ。
メタ認知とは何か?物事を一段高い次元から眺める能力 – アンダーグラウンドより
メタ認知とは俯瞰的視点。自分を俯瞰して見るということです。
では、さっそく見ていきましょうか。
メタ認知能力・俯瞰力が高い人の特徴
客観的な考え方が出来る
メタ認知能力が高い人は客観的な考え方が出来ます。
それはメタ認知能力が向上するにつれ自分の感情や思い込みに左右されなくなり、より広い視野で物事を見れるようになるからです。
要は、その場の状況をしっかりと把握出来たり、相手の言い分にちゃんと耳を傾けられるようになったりしてくるということ。
イメージとしては、空中にあるドローンから地上を眺めるかのように、物事を俯瞰して見てる感じでしょうか。
全体を俯瞰することによって、重要な情報を取りこぼしてしまうことがなくなる。さすれば、主観的な考えや視野狭窄状態から抜け出してより客観的に状況を捉えられることが出来るのです。
自分の行動の意味を理解している
「なぜ自分がこういう行動を取ったか」を言葉にして説明できる人は、メタ認知能力が高い人です。
それはメタ認知能力の高い人が、行動を取る前にあらかじめ行動する意味を考えて動いているから。
「なぜこれをする必要があるのか?」という風に、自分の中で問いかけをした上で行動に移すため、行動の意味を理解しているし、理由を訊かれればちゃんとそれを説明できる。
逆にメタ認知能力の低い人は場当たり的な行動をすることが多く、「なぜ自分がそうしたのか」を説明できないでしょう。
「何となく良さそう」とか「気分的に」という理由しか答えられない人は、行動指針があやふやで場当たり的と言わざるを得ません。
この違いはやはり、自己モニタリングをして、それをコントロールするという形がメタ認知能力の高い人の中に落とし込まれているからだと思います。
メタ認知能力・俯瞰力が高い人は抽象度の高いものを好む
抽象度は物事の本質にどれくらい迫れているかを測る度合いのことで、抽象度が高いものとは何かと言うと、一見すると理解しづらいものです。
世の中に抽象度が高いものは色々とありますが、代表的なものを挙げるなら、文学だったり絵画だったり音楽だったり、芸術的なものがそれにあたります。(もちろん他にもいっぱいある)
では、メタ認知能力が高い人はなぜ抽象度の高いものを好むのでしょうか。
それはメタ認知能力が高い人は物事の本質を見抜くことに長けているからだと思います。
本質を見抜く力のある人、つまり抽象化して物事を捉える力のある人は、薄っぺらい情報には基本興味を持ちません。
例えば、テレビ番組(全般とは言えないけど)や薄っぺらいネットの情報に一喜一憂してしまう人達を賢い人と呼ばないように、抽象度の低いものは分かりやすくてほとんどの場合役に立たないことが多いです。また役に立ったとしても他のことへ応用することは難しい。
だから結果的に抽象度の低いものに価値を見出せなくなる。
そういった理由から、メタ認知的に本質を見抜ける人の興味関心は自然と抽象度の高いものへと向かっていくという寸法です。
他人とのコミュニケーションが適切に取れる
メタ認知能力が高い人は、他者とのコミュニケーションが適切に取れるという特徴があります。
それはなぜかというと、メタ認知能力の高い人は俯瞰で物事や人を見れるので、相手の意図することが読めたり、自分の感情や主張に固執しないからです。
これはコミュニケーションが適切でない人と比べてみればよく分かること。
コミュニケーションが適切に取れない人がなぜ人とうまくコミュニケートできないかというと、自分本位に相手と関わるからという何ともシンプルな理由より。
相手のことを慮ることもなく自分の事ばかり考えていたのでは、他者と意思疎通を図ることは不可能です。
それについては「結婚できない男」というドラマで、早坂という女医が桑野(独りよがりなところがある結婚できな人)という建築家に対して述べていたことがそれをうまく言い表しているなと感心したので、紹介しますね。
考えてみたら私たちの会話ってキャッチボールじゃなくってドッジボールばっかりだった気がします。相手に当てて終わり。あたしはキャッチボールがしてみたいです、あなたと。ボールは投げました。それじゃあ
分かりづらかったらすいません。
要は、会話において意思疎通の出来たやりとりをキャッチボールというのにかけて、早坂先生は相手に一方的に意見をぶつけるだけで意思疎通出来ていないことをドッジボールに例えているってことです。
この比喩はめちゃくちゃ秀逸ですが、メタ認知能力の低い人はこの例のように相手に自分の願望を押し付けてしまう傾向があるので注意が必要。
言うならば、メタ認知能力の低い人はボールをぶつけることばかりに意識がいっている状態にあると言って差し支えないでしょう。
逆にメタ認知能力の高い人は、「どのくらいの速度で投げれば相手が取りやすいか」「相手と自分の力量を鑑みた時に、どのくらいの距離を保つのが適当か」みたいな所まで考慮して意思疎通を図るので、他者とちゃんとしたキャッチボールが出来る。
これがメタ認知能力が高い人の特徴となります。
まぁ偉そうに書いている僕自身まだまだなんですけど。。
自信をもっている
メタ認知とは、自分自身のことを正確に観察し評価することに他なりません。
で、そうやって正確に自分を理解するほど自信は付いていく。
こういうと意外に思われるかもしれませんが、そもそも本当の自信を持つためには自分のことを理解しなければ始まらない。
自分にはこれが出来て、あれが出来ないという部分をちゃんと評価してあげることで、自分の器を知り自信を獲得していきます。
もちろん、「自分は無敵!」みたいな根拠のない自信でも、自信がないよりかはいいとは思いますが、根拠のない自信とはぶっちゃけるとただの思い込みです。
思い込みである根拠のない自信は、ガンガン行動するときや前向きに生きるためには役に立ちますけど、一度へし折れると立て直すのが大変です。
それに対して本当の自信というのは、正確な自己評価が根底にあるためまずへし折れることがない。
そこには絶対的な評価があるわけで、自分に対する信頼感は無くならないわけです。
また本当の自信があれば自分の出来ないことに対しても謙虚になれるし、そこにはプライドがないと来てる。どちらがいいかは皆さんもお分かりかと思います。
総じてメタ認知能力が高く正確な自己評価を下せる人は、本当の意味での自信を身につけられるのです。
メタ認知能力・俯瞰力が高いと、成長し続けられる
メタ認知の最大のメリットとも言える特徴は、「分からないことを自分で分かっている」状態を認識できていることです。
かの有名なソクラテスの格言「無知の知」を例に取るまでもなく、自分の知らないことを知っているかどうかは成長において非常に大切なポイントになってくる。(厳密に言うと無知の知はソクラテスの言葉じゃないらしいけど、細かいことは置いときます)
逆に自分は何でも知っていると思い込んでしまうと、そこでその人の成長は止まります。知っていると豪語する(思い込んでいる)人には何を言っても無駄なのです。
年を取って新しい(若い人たち)価値観を受け入れられなくなった年配者はまさに成長が止まってしまっている好例です。
つまり、成長とは「無知の知」状態を保ち続けることと言える。
なので成長し続ける人間でありたいなら、自分が知らないことに気づかなければいけないわけです。
そこでメタ認知が役に立ちます。
何回も言いますが、メタ認知は自己モニタリングをして自分を評価するわけですから、当然自分が何を知っていて、何を知らないかを認識している。
ゆえに無知を弁えているメタ認知能力の高い人は、永遠に成長し続けていくのです。
まとめ
メタ認知能力が高い人の特徴は以上です。
もっと挙げようと思えば他にもあるのでしょうが、とりあえずこのくらいにしときます。
というわけで終わり。ご拝読感謝です。